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呉市の内科、循環器科 松尾内科循環器科クリニック

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高血圧

1.高血圧とは

血液が血管の中を通るとき、血管にかかる圧力が血圧です。心臓は、ポンプのように毎分60~70回ぐらい、血液を血管へと押し出します。心臓が収縮して血液を押し出した瞬間は、血管に最も強く圧力がかり、収縮期血圧(最高血圧)と呼びます。そして、収縮した後に心臓がひろがる(拡張する)ときには、圧力が最も低くなり、拡張期血圧(最低血圧)と呼びます。収縮期血圧と拡張期血圧のどちらが高くても高血圧です。診察室で測定した血圧が140/90mmHg以上の場合や自宅で測定した血圧が135/85mmHg以上の場合を高血圧と診断します。なんと、現在約4000万人の日本人が高血圧ともいわれています。

 

2.高血圧の原因

一部の高血圧では原因がはっきりとわかり、二次性高血圧(症候性高血圧)と呼ばれます。しかしこれは全体の1割以下であり、9割以上の高血圧は原因が特定できない高血圧で、本態性高血圧と呼ばれます。原因は特定できないのですが、肥満、運動不足、精神的ストレス、寒冷、塩分の過剰摂取などが血圧上昇に悪影響を及ぼすといわれています。

 

3.高血圧になると

つねに血管に刺激がかかって、動脈(酸素を届ける血管)が傷みやすくなります。同時に、血液を送り出しているのは心臓ですから、心臓の負担も増加します。そのため高血圧になると脳卒中や心臓病の危険性が増加します。また慢性腎臓病の患者さんは血圧が高いほど予後が悪いといわれています。

例えば、収縮期血圧が10mmHg上昇すると、脳卒中発症と死亡の危険度は、男性では約20%、女性では約15%増加し、狭心症心筋梗塞などの心臓病発症と死亡の危険性が、約15%増加するという報告もあります。

そのため高血圧の方は、MRI、頚動脈エコーによる頭の精査や心エコーによる心機能評価、採血/検尿による腎機能評価が必要な場合があります。

 

4.高血圧の症状

高血圧になっても自覚症状はほとんどありません。肩こりや頭痛を訴える方もおられますが、高血圧の特有の症状ではなく、症状で高血圧を診断することは極めて困難です。症状がほとんどないままに、長年かかってひそかに血管をむしばむため、「サイレント・キラー」とも呼ばれています。そのため、早期診断や治療効果判定のためには定期的な血圧測定が必要となります。

 

5.血圧の測定方法

以前は診察室で血圧を測定していました。しかし、診察室では緊張のためか正確な血圧測定が困難であり、最近では自宅で測定する家庭血圧のほうがより重要と考えられています。

測定部位は

手首での測定は不正確のため、肘での測定が勧められています。

測定条件は

朝であれば、起床後1時間以内、排尿後、朝の服薬前、朝食前に、座位で1~2分安静後
晩であれば、就寝前に、座位で1~2分安静後に測定します。

測定回数については

何度も測定し一喜一憂するのはよくありません。1機会2回測定しましょう。

 

6.高血圧の治療

<生活習慣の是正>

塩分について

家族に高血圧が多い人やご高齢の方は、食塩の過剰摂取で血圧が上昇しますので、高血圧の方は塩分制限が必要です。現在、日本人の塩分摂取量は平均1日11~12g程度ですが、日本高血圧学会の定めた目標値は「塩分1日6g未満」となっています。これはかなり大変です。ちなみに、日本人の成人に勧められている1日の塩分摂取の目標値は、男性10g未満、女性8g未満です。まずそれが目標でしょうか?

カリウムについて

カリウムは、新鮮な野菜や果物に多く含まれ、体内の余分な塩分を併設する作用があります。ですから高血圧の方は、カリウムを十分に摂取することが必要です。ただしカリウムは、腎臓病の人や心臓病の人では制限が必要な場合もありますので、摂取する場合には医師への相談が必要です。

アルコールについて

長期にわたる飲酒は血圧上昇の原因となります。また大量の飲酒は高血圧に加え脳卒中や癌の原因にもなります。男性であれば、エタノール換算で20~30ml(日本酒1合、ビール中瓶1本、焼酎半合弱、ウィスキーダブル1杯、ワイン2杯弱)/日以下、女性10~20ml以下に制限したほうがよいといわれています。

運動について

運動で血圧は低下しますので、毎日30分以上の運動が勧められます。10分以上の運動を合計し30分以上になれば目標達成です。運動の強度については、個々で異なりますので医師への確認が必要です。

その他

寒冷で血圧は上昇します。冬季にはトイレや浴室、脱衣所などの暖房を考慮し、入浴時には室温20度以上、湯温38~42度で5~10分程度の入浴が勧められます。

<薬による治療>

高血圧は、血圧がどの程度高いのかと、他の心血管病のリスクがどのくらいあるかによって低リスク群、中等リスク群、高リスク群の3つに分けられます。
低リスク群の方は、生活習慣の是正を3ヶ月行っても血圧が140/90mmHg未満に下がらない場合に薬を開始します。中等リスク群の方は、まず生活習慣の是正を1ヶ月間行い、血圧が140/90mmHg未満に下がらない場合に薬を開始します。高リスク群の方は、最初から生活習慣の是正と薬物療法を同時に開始します。
また降圧目標値は、合併疾患や年齢により個々で異なりますので医師への確認が必要です。